環境
廃棄物の削減 ―
サーキュラーエコノミー推進
1 商品廃棄ゼロ
しまむらグループは、商品を最後の1枚まで売り切ることを基本としており、余剰在庫の廃棄処分は行っていません(不良品は除く)。
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バイヤー(商品部)
余剰在庫を減らすためには、適正な数量を発注することが重要です。
そのため、商品の仕入れを担当するバイヤーは、過去の実績の分析と、次シーズンの売上を予測して、その売上計画に必要な仕入れ数量を綿密に計算しています。
また、商品によってはシーズン初めの発注数量を抑えて、シーズン中に追加発注することで、商品の過剰発注による売れ残りを防いでいます。
なお、シーズン中の追加発注は、短納期生産となるため、サプライヤーの協力が不可欠であり、しまむらとサプライヤーの長期にわたる信頼関係のうえで成り立っている仕組みです。 -
コントローラー(商品部)
余剰在庫を減らすためには、各店舗の在庫を適正な数量と内容に保つことが重要です。
そのため、商品の在庫管理を担当するコントローラーは、毎週、全店舗の商品動向を分析し、商品の移送(店舗間移動)や適切な値下げなどにより、売上計画に必要な各店舗の在庫数量を綿密に管理しています。
また、値下げの基準を定めて、商品毎に 適正 なタイミングで値下げしているため、シーズン終わりに全商品を大幅値下げするような過剰な値下げ処分(いわゆるバーゲン)も行っていません。
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サプライヤー(=メーカーや商社など商品の仕入れ先)
当社からサプライヤーへ発注した商品は、不当な返品や未取引を行わず、サプライヤーからの「完全買取」を実施しています。
そのため、サプライヤーが当社の余剰商品を廃棄処分することはありません(不良品は除く)。
2 資源のリサイクル推進
しまむらグループは、2007年より資源のリサイクルに積極的に取り組んでおり、各店舗で発生したリサイクル資源(ハンガー、ビニール、買物袋、段ボール、雑古紙)を、自社物流を活用して商品センターへ集約し、リサイクル業者で再資源化する「循環型リサイクル」を実施しています。
さらに2019年5月からは、自社で発生したハンガーやビニールを国内外の当社指定施設で原料化(ペレット化)し、再び自社で使用する「完全循環型リサイクル」に取組み、プラスチックごみを発生させない地球環境に配慮した「サーキュラーエコノミー(循環経済)」を推進しています。
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リサイクル量の推移
2019 2020 2021 2022 2023 総リサイクル量(t) 12,877 13,917 15,702 14,809 14,748 段ボール(t) 7,047 7,325 8,018 7,026 7,068 プラスチック(t)※ハンガー、ビニール 4,346 4,585 5,632 5,929 6,031 雑古紙(t) 1,483 2,007 2,051 1,852 1,647 -
循環型リサイクルの推移(ハンガーのみ)
2019 2020 2021 2022 2023 ハンガー納品量(t)※概算 3,700 3,700 3,700 3,400 3,300 完全循環型リサイクル量(t) 212 539 1,316 1,786 1,983 完全循環型リサイクル比率(%) 5.7 14.6 35.6 52.5 60.1 2024
(計画)2027
(計画)3,350 3,500 2,178 2,625 65.0 75.0
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当社指定色(ライトグレイ色)のハンガー ※完全循環型リサイクル
当社指定色ハンガーは、店舗で商品の陳列に使用した後、レジで回収します。各店舗から商品センターへ集約して圧縮し、日本国内や海外のリサイクル工場で原料化(ペレット化)します。その後、中国などでハンガーに成型して商品と一緒に納品され、再びしまむらグループの店舗で使用しています。 -
当社指定色(ライトグレイ色)以外のハンガー ※循環型リサイクル
納品時に使用されるハンガー(主に黒色)は、入荷時に取り外して回収します。各店舗から商品センターへ集約して圧縮し、リサイクル工場で再生プラスチック製品にリサイクルしています。
納品の際に商品保護に使用されるビニールは、入荷時に取り外して店舗で素材ごとに分別し、リサイクルしています。
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無色透明のPP(ポリプロピレン)素材のビニール ※完全循環型リサイクル
各店舗から商品センターへ集約して圧縮し、日本国内や海外のリサイクル工場でペレット化します。その後、中国でハンガーやフック等に成型して商品と一緒に納品され、再びしまむらグループの店舗で使用しています。 -
PE(ポリエチレン)素材、有色のPP素材のビニール ※循環型リサイクル
各店舗から商品センターへ集約して圧縮し、リサイクル工場で物流用パレット等の再生プラスチック製品や、RPF(廃プラスチックを原料とする燃料)にリサイクルしています。
2007年4月より、お客様が使い終わった買物袋をお持ちいただき、1枚あたり1円で回収しています。お持ちいただいた買物袋は、各店舗から商品センターへ集約して圧縮し、日本国内のリサイクル工場でペレット化します。
その後、中国、タイのビニール工場で納品用小口袋にリサイクルして商品と一緒に納品され、再びしまむらグループの店舗で使用しています。
この小口納品袋はラベル(紙)を貼った部分をミシン目で切り離す事で、約65%の材料を再び小口納品袋にリサイクル出来ます。
なお、当社の買物袋は、植物由来原料(バイオマスプラスチック)を25%以上配合した素材を使用しています。限りある石油資源の節約に貢献する、環境に優しく、容器包装リサイクル法に適合したプラスチック製買物袋です。(2020年7月1日以降、全店舗で使用)
*納品用小口袋‥‥サプライヤーから店舗へ納品する際に使用する外装袋
納品に使用される段ボールや商品保護に使用される紙は、各店舗から商品センターへ集約し、古紙回収業者を通して製紙工場で再び段ボールや紙製品にリサイクルしています。